ご来場ありがとうございました!(第64回西荻ブックマーク「古本屋 泣き笑い日記」)

第64回西荻ブックマーク

≪嵐を呼ぶ善行さん≫

 台風17号とともに上京されたとも言える、善行堂の山本善行さんと岡崎武志さんのトーク。こんな悪天候にも拘わらず、約70人もこけし屋にお集まり頂きました。お二人は高校の同級生ということもあり、のっけからトークは順調に滑らかに進んでいき、たまに司会の広瀬が質問をはさむという感じでした。

 まず高校時代の出会いの話から善行堂を始めるまでの経緯が語られ、学生服で長髪!の岡崎さん、山本さんの貴重な写真が投影され場内騒然!
 また、大阪の大学なのに何故か京都に下宿して通ったという山本さん、古本とジャズ喫茶三昧で、お金がなくなれば、二人でライオンの歯磨き製品をスーパーで売るという日々だったそうで、あの話術はこの頃に培われたんでしょう。このお二人に「こうてぇな」と言われたら、しゃあないな、買っとくかという気分になりそうです。しかも売上成績は上々で上司から時給を聞かれ、少なすぎるといわれたとか・・・(笑)

 岡崎さんは高校の教員を経て上京、ライターに。一方、山本さんも教育畑。塾講師をされていたが、近くに1年間授業料を無料にするというライバル塾の進出で、2009年3月に辞めることを決意。そこから開店までの3ヶ月が一番しんどかったという。物件を探せど探せどいいものがみつからない。そしていつの間にか足は古本屋へ向いている(笑)。ようやく見つけたのはなんと元タコ焼き屋!天井のペンキ塗りだけは業者に任せて、階段などはご自分で塗装されたとのこと。本がが2階にあるのに、上から塗っていって、取りにいけなくなったとか・・・会場が絶えず笑いに包まれていました。

 岡崎さんによると善行堂の本棚が、まるで善行さんの部屋の本棚の様だったので、ちょっと部屋にいるような気がしたというお話は、このお二人の付き合いの長さ、仲のよさが垣間見えました。また開店初日、数人が外で並んでいたという善行堂、まだ本の値付けがほとんど終わっていなかったとは驚きました。
 善行堂を支える常連客や面白いお客さんのお話もしてくださいました。ブログでもよくでてくるマサキングさんはほんと、すごいですよね。一年に900冊も買ったそうです!またそれだけいい本を常に在庫している善行堂のすごさというのがひしひしと伝わってきました。

 後半では夏葉社の島田さんにもちょっとお話を伺いながら、島田さんと山本さんの知り合うきっかけにも話が進みました。島田さんが『レンブラントの帽子』の営業をしていて、どこの書店でも苦戦していた頃、知り合いが善行堂なら置いてくれるよということで、初めて行ったら定休日。しかし、諦めずに翌日も善行堂に行き、そこから島田さんと山本さんがつながっていったそうです。
 上林暁氏のお孫さん、関口良雄さんの奥様、子息の直人さんもお見えの中、話は『昔日の客』へと進んでいきました。布ばりの表紙で書店がどちらかというと、敬遠したくなるような装丁だけど、返品ありきの本は作りたくなかったという話にいたく感動。また『昔日の客』がまだ夏葉社からでる前、元版を持っている知り合いに山本さんが何度も「あれ、貸して」と借りて読んでいたという話もいい話です。本のつながり、人のつながりって素直にすごいと思わせます。なにかあると上林の本を読みたくなるという山本さん。そういう作家が一人でもいるのはとても尊いことに思えました。

 参加されたお客様には、山本善行さんの似顔絵入り(もちろん岡崎画伯による)古本◎御守が配られました。その御守りの裏には番号がついていて、岡崎さんと山本さんが読み上げられた番号の人には、善行堂セレクトの本がプレゼントされました。更には、そのお守りをもっていけば、音羽館、善行堂の均一で1冊サービス(12月まで)してもらえるそうです!

 本好きな人たちが集まってくれて、とても貴重な嬉しい一日でした。

(ますく堂 増田)


ご来場ありがとうございました!(第63回西荻ブックマーク「わたしとお店とその日常 女性店主トーク」)

第63回西荻ブックマーク

ひぐらし文庫(原田真弓さん)と蟲文庫(田中美穂さん)のトークイベントが、こけし屋別館にて6月2日の18時より開催された。
「本屋は死なない」(石橋毅史氏、新潮社)で紹介された原田さんと、「わたしの小さな古本屋」(洋泉社)を出された田中さん。

やや硬い雰囲気でスタートしたものの、原田さんが田中さんに「たくさん聞きたいことがあるんです」とご自分から質問されたあたりから、徐々に硬さもとれていった。
本の内容とはかぶらないようにしつつも、未読のひとたちにも分かるようにと、お2人が本屋を始められた経緯から始まっていく。
田中さんは古本屋を営んで18年。だが、古本屋を開店した当時は、本屋での勤務経験があるでもなく、古本屋で修行したわけでもなく、いきなり、古本屋の世界に飛び込んだ。身近にたくさん、頼れる同業者の知り合いがいるでもなく、手さぐりで始める。


ご来場ありがとうございました!(第62回西荻ブックマーク「西荻の話からはじめて、どうなるかわかりません」)

第62回西荻ブックマーク

 西荻ブックマーク6周年! 今回はそれを記念して、西荻在住のエッセイスト・平松洋子さんをお迎えし、「こけし屋」さんをお借りして行われました。平松さん人気のお陰で、会場は満員御礼。西荻のお客さまやご常連を中心に、終始なごやかなムードに包まれたイベントとなりました。聞き手は当西荻ブックマークの発案者でもある北尾トロ氏。

ご来場ありがとうございました!(第61回西荻ブックマーク「インディーズ文芸誌のつくりかた」)

第61回西荻ブックマーク

撮影:武田憲人さん

4月15日の日曜日、日が落ちると外は肌寒くなった日でしたが、会場は大勢のお客様で賑わい、和やかな雰囲気でした。
前半は『Witchenkare』編集発行人の多田洋一さんのお話から始まり、『Witchenkare』執筆陣の一人である木村重樹さんとのやり取りも交えて、進行していきました。
最も印象的だったのは、多田さんが現在の『Witchenkare』となる雑誌をつくり始めようとしたきっかけの話です。
それは2008年夏のオリンピックで、ソフトボールの上野投手の姿を見て、自分がやりたいことを本気でやっている人はすごい!と感動したこと。背中を押される思いだったそうです。
後半からゲストとして出演した『生活考察』編集発行人の辻本力さんは、もともと茨城の「水戸芸術館」に勤務、演劇の制作をしていました。『WALK』という冊子の編集を担当して、編集の面白さに目覚め、芸術館での仕事を辞めて上京。『WALK』最終号で「日記」を特集し、日記に描かれた内実というか生活感が面白いと感じて、「生活」をテーマにした雑誌をつくり始めたということです。
インディーズ文芸誌はなかなか売れるものではなく、お金のやりくりが苦しいようです。それでも、今はフェイスブック、ツィッターなど告知の方法も増えているので、工夫しだいでもう少し流通できるかもしれません。
最後に「つくりたい人へのアドバイス」という質問が出ました。
実際につくり始めることと、関係者を少しずつ巻き込むこと、これを続ければ少しずつ形になっていくとのことでした。
(かさいし)
» 当日の来場者「gunung(グヌン)」さんによるレポートはこちら
http://gunung825.blog109.fc2.com/blog-entry-1606.html

第2回「西荻文学散歩」レポート

文学散歩_1

さる3月4日、有志による「第2回西荻文学散歩」を行いました。3月にしては寒い一日でしたが、今回は実際に西荻の町を歩いてみようという企画でもあり、10名ほどが集まりました。
準備したしおりで軽く行程を確認したあと、駅南口を出発。まず闇市の名残の飲食店街を通ります。善福寺で生涯を終える作曲家の遠藤実は、駆け出しの頃には西荻窪や荻窪の繁華街を「流し」(お客のリクエストに答えて演奏や伴奏をし)て歌手をめざしていたというエピソードを紹介しながら、作家の中井英夫が住んでいた青雲荘の跡に向かいます。
文学散歩_2

青雲荘跡遠景

青雲荘は駅から下りきった低地に建っており、このあたりは昔、大雨の後に水が溜まり、なかなか引かなかった場所だとか。
中井英夫が不遇の時代を過ごした面影はあまり残っていないのですが、近くには映画館や行きつけのバーなどもあったとのこと、作家はきっとそこで淋しさを慰めていたのだろうかと想像しました。

次に、高架下を抜けて北口エリアに出ます。神明通り沿い、かつて シナリオライターたちが「カンヅメ」となって脚本を書いていた旅館跡(木村館)の前を通り過ぎると、三角屋根の洋館が点在する場所に。建築家F・L・ライトの弟子、遠藤新が大正から昭和の初期に建てた住宅が、いまも何軒か残っているとのこと。このあたりで文学散歩は建築散歩の様相を示してきました。

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