ご来場ありがとうございました!(第77回西荻ブックマーク「『笑う、消しゴムはんこ。』出張ワークショップ」)

第77回西荻ブックマーク

第77回西荻ブックマーク4月20日日曜日、この日は西荻ブックマーク企画イベントで
乙幡啓子さんによる消しゴムはんこ作りワークショップが開催されました。
gallery cadoccoの原田、この日は飛び入り参加することに。
ブックマークのフライヤーなどに地味に登場していたシンボルマークを
はんこにしたら、イロイロなモノに押してオリジナルグッズが作れるのでは?
という、スタッフ皆の膨らむ夢を背負って、イザ参加!

小学生も参加した第1回に続き、私の参加した第2回は合計4人と少人数制でした。
乙幡さんのファンで遠くからいらしていた参加者もいて、
今まで乙幡さんが作ったはんこの図案やその背景について聞いたりしつつ、
マニアックすぎてニヤニヤが止まらない様子。

初心者用のワークショップということで、乙幡さんセレクトの比較的容易な図案一覧の中から
各自まず1つ選び、説明を受けながら手順を踏んでいきます。
下絵を描いて、はんこ面に転写して、外枠を彫って、、、
と、さもスムーズそうに聞こえるカッターの使い方も、
実際に手を動かしてみると結構難しいものでした。

彫っているうちにウッカリ欠けてしまった、なんて時は、急遽図案を変更!
周りの余分な部分を落として、まずは試しにヒト押し。
おおお!

先生の上手な仕上がりにはちょっと届きませんが、自分で手がけたという充実感もあり、
愛おしく思えてくるものです。押してから見えてくる線のゆがみや余分な部分などは
後からまた整えたら完成です。

その後も、出身県を彫ってみたり、手帳に押す用のチビはんこを彫ってみたり、と
皆様自由に作業を続けました。

そしてもう1つのおたのしみは、乙幡はんこ押し放題!企画。
今回は無地のエコバッグを用意いただいてましたので、それに各自自由に選んだはんことカラーのスタンプを組み合わせてオリジナルエコバッグを作りました。

ギ○ビス社のお菓子でおなじみの、「モ○ドセレクション金賞」という、
絶対他には無いはんこを発見し、是非これを活かして、、、と頭を巡らせ、
私は和風のエコバッグを作りました。

大好きな鳥獣戯画と富士山、そこから昇るのは、そう、金賞!
(モ○ドセレクションって、そこら中のお菓子に付いてない?
日本のメーカーさんがご贔屓なのかな?というちょっとイジワルな想いを込めて)

何とか仕上げたブックマークのロゴマーク、今後ひそかに登場する機会も
あるかもしれません。「Nishiogi Book Mark」の文字を彫るのにはもう少し
修行が必要そうです、自信がついたら次は文字込みのマークを手がけてみたいと思います。

乙幡さんのさりげないサポートを受けつつ、充実のワークショップとなりました。
ご指導ありがとうございました!

そしてgallery cadoccoにて開催中の「妄想工作がやってくる 妄!妄!妄!」は4/23(水)まで。
(12-19時、最終日のみ18時まで)
http://cadocco.jimdo.com/

お子様も一緒に楽しめる展示です、是非この機会に奇想天外な妄想工作の世界にお立ち寄りください!

西荻に妄想工作がやって来る 妄! 妄! 妄!

(gallery cadocco・原田)


ご来場ありがとうございました!(第75回西荻ブックマーク「古ツアさんが、再びやって来た!!」)

第75回西荻ブックマーク

まずは岡崎さんが小山さん(以下古ツアさん)について紹介を始める。
今回刊行された本の題名にもなっているが、古ツアさんが書いているブログ(古本屋ツアー・イン・ジャパン)の名前の由来についてまずは聞かれる。
古ツアさん曰く、日本全国古本屋めぐりとかではダサイ。古ツアさんが同行してるバンドにしてもミュージシャンのツアー名は格好いいからそこからこの名前にしたとのことだ。
2008年5月から始めた古本屋ツアー。最初はさらっとした書き方でしかも毎日ではなかった。バンドの全国ツアーが年に2回。その全国ツアーにかこつけて各地の古本屋を巡りだしたのだが、ツアーが終わって、東京に戻ってきて、都内の古本屋を回りだしてから、古本屋ツアーに拍車がかかる。
古ツアさんはバンドの携帯サイトの動画配信などの仕事を担当。バンドのメンバーと一緒に移動するという。お金がなくなるとそのバンドの移動手段も厳しくなっていき、車で九州へも行ったという。
車を改造し、急ブレーキをかけても落ちないように積み込んだ楽器とともに、そこへ人間がテトリスの如く、隙間に乗り込んで移動するのだという。颯爽と全国の僻地の古本屋を駆け巡る古ツアさんの身動きできない状態・・・ちょっとみてみたい。
因みに古ツアさんは自動車免許をお持ちでないそうだ。

続きを読む »


「講義と実習 西荻文学散歩」レポート

74回目の西荻ブックマークは、西荻案内所とのコラボレーション企画。西荻窪商店会連合会主催「平成25年度全国商店街振興組合連合会・地域商店街活性化事業 西荻地域観光基盤整備事業.」の一環として、西荻案内所と西荻文学散歩の会が担当した『講義と実習 西荻文学散歩』は、11月9日(日)に行われました。
実習(文学散歩)
当日は曇りとの天気予報にも関わらず、昼ころに2回ほどパラパラと雨が降り、ハラハラしましたが、最終的には濡れずに歩くことができました。

西荻文学散歩

まずは北口エリアの散歩(実習)からスタート。参加者を2つのグループに分け、スタート地点の西荻窪駅から30分の差をつけて歩き始めます。西荻案内所や西荻図書館から応援のスタッフも同行し、最初に瀬戸内寂聴さんの下宿先を訪ねました。
瀬戸内さんは三鷹から1954年(昭和29)に転居し、西荻時代に純文学の執筆に励み、同人誌に寄稿した作品で新潮社同人雑誌賞を受けました。西荻時代の数年間に、後に文壇で話題となる小説世界の土台が培われたのではないかと想像できます。
次に目指すのは丘の上のけやき公園です。通称“トトロの木”(ケヤキの大木)がある公園の近くには、今年生誕百年を迎える、荒正人さんの書庫とご自宅があります。今回は次女の荒このみさんにご登場いただき、簡単な荒氏のプロフィールの紹介や、ご自身が子どものころの西荻の風景などを語っていただきました。
ケヤキの木のあるあたりは麦畑が広がっていて、学校の行き帰りに麦笛を吹いた思い出や、今は大木のケヤキの木はまだひょろっと細かったこと、公園の下の急な傾斜は中央線の工事のために土を持っていったため……そういったお話を聞けて、昭和30年代の西荻窪に一同は思いを馳せました。

西荻文学散歩

(※8月撮影。トトロの木が取材を受けて、11月18日に「時計屋の娘」というテレビドラマが放映されたそうです。主演:沢尻エリカ)

続きを読む »


ご来場ありがとうございました!(第73回西荻ブックマーク「井村君江の妖精の森」)

第73回西荻ブックマーク

秋晴れと呼ぶにふさわしい、澄みわたった青空がまぶしい10月13日の午後、第73回西荻ブックマーク「井村君江の妖精の森」が開催されました。
開催の3時間ほど前、わたしたち西荻ブックマークスタッフは、宇都宮から見えられた井村君江先生と助手の矢田部健史さんをJR西荻窪駅改札前にて、お迎えにうかがいました。
井村先生はここへ来られる電車中においても、本日の講義内容について、助手の矢田部さんと議論を交わしていたようす。先生方の熱気が伝わってきて、講義への期待が高まってしまいます。
こけし屋の別館1Fレストランにて、こけし屋お勧めメニューのハヤシライスとコロッケを食べながら、直前の最終打ち合わせに入ります。
同こけし屋別館2Fが会場となります。
開場前に、井村先生が今回用意されたレジュメテキスト「人間と植物 -シシリー・メアリー・バーカーの世界―」をお客さまの席に配布しておきます。
来年2月末刊行予定のシシリー・M・バーカー作、井村君江訳『花の妖精たち』(主婦の友社)の先行予約チラシも配ります。たいへん秀麗なチラシです。
入口付近の物販のテーブルコーナーには、新刊の「絵本画家 天才たちが描いた妖精」(中経出版)をはじめとして、井村先生お蔵出しの書物やDVDがぎっしり並べられます。
第73回西荻ブックマーク井村先生もご入場され、17時、いよいよ講演会開始です。
進行役を助手の矢田部さんがつとめてくれます。
矢田部さんの冒頭の挨拶。今回の物販の紹介や、井村先生の最近掲載された雑誌記事の紹介など。ユーモアを交えつつの紹介なので、会場からは笑いが生じていました。
井村先生から、ご挨拶のあと、今回のテーマである「人間と植物」には3つのテーマがあることが告げられます。
1 日本に妖精を広めた絵画師であるシシリー・メアリー・バーカーの紹介
2 人間とゆかりの深い植物、花と木の個別紹介
3 植物は、観賞、食用、遊戯、薬剤という面において、人間が暮らす上での必需品であり、生命の源であること

続きを読む »


ご来場ありがとうございました!(第72回西荻ブックマーク「印刷から読み解く絵本」)

第72回西荻ブックマーク

第72回 西荻ブックマークでは「印刷から読み解く絵本」~古き良き絵本はなぜ美しいか?~ と題しまして、印刷の観点から見ました絵本の魅力を近島哲男さんに語っていただきました。

第72回西荻ブックマーク近島さんは、印刷業界歴35年。印刷会社の製版・組版の部署に勤務していらっしゃいますが、職業柄だけでなく、根っからの印刷好きです。なにしろ、中学2年のとき、美術の教科書で見かけた銅版画に心揺さぶられ、ついには絵本の製版の現場に飛び込んでいった情熱家。しかも、大の絵本好きなのです。

社交家というよりは、コツコツ手を動かして作業する職人気質の人が多い中、人前に立って話そうという印刷関係者は稀です。近島さんの場合、多川精一さん(FRONT、PICTORIAL ALPHABET 児童ABC絵本、E+D+Pほか)、至光社・武市八十雄さんとの出会いがあり~それもご自身の行動力によって自分からコンタクトをとっていき、その経緯もまた素晴らしいのですが~作者・出版関係者・印刷人・読者をつないで、印刷について語り継いでいく必要を感じたそうです。海ねこと組んで、皆様の前でお話いただく機会は、今回が3度目でした。

今回は、石版印刷がオフセット印刷の産みの親であるといったお話、そして、さまざまな新旧の絵本を取り上げながら比較・解説が展開されました。クライドルフ「花のメルヘン」の1920年代 4版と5版、近年のオフセット印刷の絵本、エルサ・ベスコフの原色版(多色刷の活版)の絵本、イーラの「2ひきのこぐま」における1954年の凸版印刷と90年 グラビア印刷の比較、「かわせみのマルタン」の石版印刷と近年のオフセット印刷など。同じ絵本であっても、時代、印刷国によって、実に印刷が異なること。ルーペでのぞくと、その変化が一目瞭然であること。現物を拡大ルーペでスクリーンに映し出しながらの解説も鮮やかでした。また、青い色をいかに美しく出すかが実は難しいこと、心ある製版現場や作者がいかに心を砕いているか、具体的な解説を展開。コロタイプ印刷のガラス版など、さまざまな珍しい印刷見本も見せてくださいました。西荻ブックマーク始まって以来初だそうですが、テーブルを真ん中に配し、皆様にグルリ囲んでいただきました。

第72回西荻ブックマーク

近島さんは現場での豊富な体験からどうしても専門的なお話に偏りがち、しかも、皆様に多くを伝えたいという誠意から、ついつい内容を盛り込みがちです。ですが、今回は打ち合わせを重ね、海ねこがずいぶん無理も申しましたがテーマをぎゅうっと絞り込んでいただきました。お集まりくださった方々もとても熱心で、メモをとる方の率が多かったのにも感動させられました。近島さんはノリノリで情熱的にお話になり、聴く側の姿勢との相乗効果から濃密な時間となりました。西荻ブックマークにはこれまで客席側で何度か参加してきましたが、今回、素晴らしい空気、場が確かに産まれていく瞬間にかかわり、立ち会えたことに胸が熱くなりました。皆様のおかげです。ツイッターに寄せられたご感想の数々を、近島さんにお伝えしました。

近島さん、ご参加の皆様、そして、西荻ブックマーク関係者の皆様、ありがとうございました。

近島さんより、ご参加の皆様へ訂正があります。
「藍インキの色となるフタロシアニンブルーは1900年以降に使われるようになりました。」
質問の対応としてこのように話しましたが、「この色が開発されたのは英国の染料会社で1928年、日本で使われるようになったのはさらに遅く1950年後半でした」とのことです。
兵庫からご参加なさったカ・リ・リ・ロさんのブログ。9月29日分に、ご感想を書いていただきました。
http://caliliro.blog.fc2.com/blog-entry-661.html

古本 海ねこ:場生松友子)