第27回終了しました。

第27回西荻ブックマーク「そこのみにて光り輝く ~佐藤泰志の小説世界~」が終了しました。

大変遅まきながら、ご来場いただいた皆様に心よりお礼を申し上げます。

スタッフの立場から、今回は場の力というものについて考えさせられました。といいますのも今回は、ホストが観客に向かって話をするいつもの形ではなく、来場者がおのおのの言葉で佐藤泰志を惜しみ、その作品の魅力を語り合うという場になっていたからです。35名でいっぱいの小さな部屋の中で、編集者・朗読者・近親者そして読者の方々が、それぞれの席から語る自分だけの佐藤泰志体験。イベントとして思い出深いものにしたいという、来場者自身の気持ちがあの場所を成立させました。佐藤泰志の姿と精神は、語る皆さんの肉体を通して実体をもって立ち上がり、場を共有した来場者に確かに分かち合われたように感じました。
その場所をもっと広げることができたのか、その意義をもっと高めることができたのかは、スタッフの力量の問題で、今後の課題としなければなりません。

文さん・岡崎さん、急遽朗読役を引き受けてくださり、スタイリッシュな語りを聞かせてくれた鈴木弘秋氏(文学座)にも感謝申し上げます。

スタッフ:奥園


第25回終了およびいろいろお知らせ

スタッフの小野塚です。

第25回堀内薫さんの回、無事に終了しました。
前半は堀内さんの創作契機となったさまざまな体験談、そして、後半は陶土をつかった実演!!

作品も鉛筆画は連作「魔方陣」より同人誌「某」本誌の表紙と裏表紙をかざった作品を含む4作品。立体は新作をふくめて5点をはるばる長野からもちこんでいただきました。惜しむらくは「水晶散歩」の刊行がまにあわなかったこと。すいません。

堀内さんはお話も上手でひきこまれます。

そして、最新の更新情報がUPされました。

10月の古本酒場コクテイルさんの回は、スペシャルゲスト角田光代さんがいらっしゃいます。ぜひ、ご予約を。

11月の回は地味ですが、作家佐藤泰志さんにまつわるトークショーです。
クレインからでた作品集でわたしが印象的だったのは「海炭市叙景」。
戦後日本の空虚な都市空間をさまざまな人々の視点の総和からうかびあがらせるあの手法と感覚はなかなか印象的です。川本三郎さんの本でも紹介されていたかと。

そして、12月の回は、超短編の世界。
ゲストは歌人佐藤弓生さんをおむかえしての対談と後半は作品朗読。
作品募集もはじまっていますので、ふるってご応募のほどを。
私事になりますが、今年正月から8ヶ月ほぼ休み返上で、星新一全短編をよみかえしつつ、星新一論(最長記録100枚!)を書き上げ、「短編」という形式についてずっとかんがえていたのですが、超短編は韻文と散文がまざったところに魅了があるかと。
「韻文は舞踏、散文は歩行」という言葉があります。散文の論理性に韻文の跳躍性が混在しているところに魅力があるのではと思うのです。こうした瞬間性の美、瞬発力の美の魅力について語ることのできる会になればと思います。


第23回終了しました!!

世田谷文学館の元主任学芸員の斉藤さんとスタッフの木村カナさんの絶妙なトークが炸裂した第23回の西荻ブックマーク。
とても楽しかったです。笑いがたえなかったように思います。
オフレコのおはなしもたくさんありました。

当日の進行は以下の通り。

第1部
導入部
文学館とはなにか?
世田谷文学館成立の背景
・後発としてどう他の文学館と差別化してゆくのか?
→ノンジャンルとしての文学館
目玉
・黒死館の完全原稿
・横溝文庫
・ムットーニ

第2部
展覧会の企画から実施まで
・企画をたてる
・事前調査 構成をくみたててゆく(展示てきるものがないといけない)
・出品リストの作成
・解説文の作成、展示点数分だけ必要
・カタログ作成
・展示作業

質疑応答
実際の展覧会のつくりかたのおはなしはとても勉強になりました。

なお、7月はCMソングの帝王としておなじみの三木鶏郎さんにまつわる回です。
♪あかるいナショナルの作曲などでも有名だと思います。

いずれにせよ、また来月もよろしくお願いします。

スタッフ:小野塚力


第22回終了しました。

滝本誠さんと岡崎武志さんのトークイベント「タキヤン、ぜんぶ本の話」が5月18日(日)にスタジオマーレにて行われました。

昭和のなつかしいCMソングメドレーが流れるなか、滝本さんと岡崎さんがご登場。

これまたなつかしい装丁のおびただしい数の古本古雑誌が、隙間もないくらいにぎっしりと積まれた机を前にしてトークショーがはじまります。

滝本さんのライター時代のびっくりするようなエピソードがおもしろおかしく語られるあいまに、おふたりの読書遍歴も披露されます。ときには、滝本さんのあまりの思い入れの強さに会場の笑い声がとまらない一幕も。

お客さまには、西荻ブックマークの配布チラシを見て、あわてて駆けつけてくださった方もいらっしゃいました。

トークショーのあとは、古本のおみやげ会も催されました。

装丁もあざやかでめずらしく、貴重な本の数々がじつに太っ腹にもふるまわれます。欲しい方は手を挙げてください。希望者が複数いるときはジャンケンです。あらかじめ配られていた番号票とひきかえに、古本が手渡されます。いらしたお客さま全員におみやげがゆき届きました。

イベント名どおりに、まさしく「ぜんぶ本の話」のにぎやかな2時間ちょっとでした。


第20回 終了しました



一度延期になってしまった「呉智英氏トークイベント」企画、ついに実現する事ができました!

今回も定員を超えて超満員!

思わぬハプニングもありましたが、呉さんのバロックマンガ講義が本調子になるにつれて、会場の熱気も高まり、白熱の口舌はいよいよもって絶好調、外の寒さも吹き飛ばすほどでした。

後半では、北尾トロさんとの掛けあいトークがテンポよく絡み、懐かしい思い出話から現在進行中のお仕事の最新情報披露まで。
得るものも多数あり、笑いもありの充実した熱気ある2時間でした。

帰り際、お客さんが
「面白かったです。色んな意味で。」
とおっしゃっていたのが印象に残りました。

呉智英さん、遠いところわざわざお越しいただき楽しい一時をありがとうございました!

スタッフ:添田、小堺