2525稼業ライブ情報

第34回西荻ブックマークに出演した2525稼業。西荻窪の隣駅、荻窪でのライブのお知らせです。


9月のライブのお知らせです。
今月は荻窪のアトリエハコで行われる、
andre andoと柳田亮さんの二人展「散歩」オープニングパーティーにてライブします!

「EXPO SAMPO 散歩 ryo yanagida x andre ando」
日時:2009年9月18日(金)opening party18:00start live 19:30start
会場:荻窪・アトリエハコ
杉並区荻窪5-1-12 03-5397-6222
料金:無料


朗読劇「アップルパイの午後」

朗読劇「アップルパイの午後」チラシ

朗読劇「アップルパイの午後」

尾崎翠原作
朗読・活弁:澤登翠
ギター:湯浅ジョウイチ


刺繍文様のような物語と、
女性弁士による華麗な話芸。
「二人の翠」が織り成す
文芸と映画の芳ばしい秋のソワレ。


★特別同時上映
「モダン怪談100,000,000円」(1929年 松竹)
DVD上映 協力 NPO法人映画保存協会

日時:2009年9月26日(土) 18:40開場/19:00開演
会場:ヤマナシ ヘムスロイド YHIギャラリー
出演:朗読・活弁・澤登翠 ギター・湯浅ジョウイチ
料金:3,000円(ドリンク付き、全自由席/40名様限定 要予約)
ご予約/お問い合わせ:ヤマナシ ヘムスロイド
(10:30~18:30、土曜日は18:00まで。休日:日・月・祝)
Tel.03-3470-3119 Fax.03-3470-2669 mail@yhi1971.com


2525稼業ライブ情報

第34回西荻ブックマークに出演した2525稼業のライブのお知らせです。


どなたでもウェルカムなイベントなので、ぜひぜひ遊びに来て下さい☆

「島津山フェステバル ’09(通称:島フェス)」
日時:2009年8月22日(土)18:00〜22:00
会場:五反田・島津山ハウス 2階&屋上
料金:2500円(飲み放題+食事+etc..)
タイムスケジュールは【島フェス】ブログをチェキ(2525の出番は20時30分〜21時ごろです)!

夏の一晩を2525とご一緒に!


ご来場ありがとうございました!(第34回西荻ブックマーク「ガルボのように 1920-30年代東京・モダンガールとしての尾崎翠」)

『KAWADE道の手帖 尾崎翠 モダンガアルの偏愛』『第七官界彷徨』の二冊の刊行記念イベントとして開催された第34回西荻ブックマークは、尾崎翠が東京で作家活動をしていた1920-30年代に焦点をあて、「モダンガール」としての尾崎翠を、その時代の音楽・映画・海外文学の受容など様々な角度から浮かび上がらせるという試みでした。


2525稼業

第一部はachacoとsaraの歌のユニット2525稼業のライヴ演奏。キャンディー・カラーの色違いのサンダル、胸には大きな蘭の花を付けて真っ白な衣装に身を包んだお揃いのコスチュームが何とも可愛らしい! 作詞作曲を手がける高橋裕氏のアコースティックギターにのせて二人の透明感のある唄声が会場一杯に響き渡ります。今回は特別に創樹社版の全集月報に掲載されている『歩行』の詩をアレンジした曲や小野町子にちなんだ『小町』、樋口一葉の『にごりえ』など翠文学を想起させる曲の数々を聞かせてくれました。また、『東京行進曲』をはじめ、二村定一やエノケンのメドレーなど、尾崎翠もきっと口ずさんだであろうモダン都市・東京の流行歌を、懐古調ではなく斬新なアレンジとたのしい楽器とで現代のポップスとして甦らせる手腕は2525稼業ならではのもの。会場からは大きな拍手が贈られていました。


第2部

第二部は西荻ブックマークのスタッフでもあり今回の企画を担当した木村カナさん、第一部で素敵な唄声を披露したachacoこと平山亜佐子さん(戦前不良少女研究家という肩書きも!)、アメリカ文化を専門に翻訳・批評・演劇など幅広い分野で活躍されている小澤英実さんによるトークセッション。

The Modern Girl Around the World

まず、話題は「モダンガール」という言葉をおさらいするところから始められました。日本において最初にこの言葉を使ったという北澤長梧(秀一)「モダン・ガールの表現――日本の妹に送る手紙」を木村さんが紹介するとともに、小澤さんと平山さんが補足として同時代的に発生した「モダンガール」という現象をゼルダ・フィッツジェラルドやクララ・ボウなどの例を挙げながら言及されていました。政治的でアクティヴィストとしてのNew Womenとファッションや性的魅力(=イット)に重きを置くModern Girlの違いについての小澤さんの話が印象的で、紹介されていた”The Modern Girl Around the World”という本もかなり気になります。

モガモボ狩り新聞記事

また、断髪洋装の「モダンガール」が略語の「モガ」になるとネガティヴなイメージで語られるという話も。その一例として平山さんが挙げられたのは、当時の新聞記事の見出しで「モガ」=「不良」という図式が読み取れるというもの。クロシェ帽を目深に被ったモダンガール・尾崎翠が不良モガ「ガルボのお政」と新宿武蔵野館という同じ空間で映画を楽しんでいたかもしれない、という空想は私たちをわくわくさせてくれるに十分です。

尾崎翠スライドグレタ・ガルボ/長谷川泰子スライド

そして、今回のイベント名にもなっているキーワード、グレタ・ガルボについての話題もありました。代表作『第七官界彷徨』を執筆していたころの尾崎翠は、グレタ・ガルボを気どって黒い洋装をし、断髪した赤いちぢれ毛で肩を怒らせて闊歩していた、文字通りのモダンガールだったという大田洋子の回想を紹介。また、同じ頃、中原中也と小林秀雄の恋人で「グレタ・ガルボに似た女」と呼ばれた女優・長谷川泰子についても写真とともに紹介され、同時代のモダンガールとしての二人の対比も興味深いものでした。

海外文化の安易な模倣が巷に溢れ、それを享楽のうちに受容していたモダン都市・東京。1920-30年代の東京で花開いたモダン都市文化の模倣をめぐる狂躁ぶりは、現代から考えるといくぶん滑稽にさえ思えますが、尾崎翠に「私の生涯には、ひとつの模倣が偉きい力となつてはたらいていはしないであらうか」と呟かせたのは、まぎれもなくこの時代の空気であったのではないでしょうか。

m.k.


第34回西荻ブックマーク

尾崎翠 (KAWADE道の手帖)2009年7月25日(土)
第34回西荻ブックマーク

ガルボのように
――1920-30年代東京・モダンガールとしての尾崎翠

第1部 2525稼業ライブ
第2部 トークセッション(小澤英実×平山亜佐子×木村カナ)
会場:こけし屋別館2階
開場16:30/開演17:00
料金:1500円(会場でお支払い下さい)

定員100名 要予約

『KAWADE道の手帖 尾崎翠 モダンガアルの偏愛』(2009/6/19発売)
尾崎翠『第七官界彷徨』河出文庫(2009/7/7発売)
刊行記念イベント

midori_profile

尾崎翠(おさき・みどり)
1896年鳥取に生まれる。女学校時代から投稿を始め、故郷での代用教員を経て上京。日本女子大在学中に「無風帯から」、中退後に「第七官界彷徨」などを発表。1932年、病のため帰郷し、音信を絶つ。のちに再発見されたが執筆を固辞。1971年死去。

■出演者プロフィール

2525稼業2525稼業(にっこにこかぎょう)
高橋裕(91年にsacraとしてソニーからCD『ついのすみか』を発表)が作詞・作曲したオリジナルや、口承伝歌、端唄、戦後歌謡、アジア民謡、昭和初期のジャズのカバーなど、アコースティック系日本語ポップスを歌うachacoとsaraのユニット。
今回の西荻ブックマークでは尾崎翠「歩行」の歌などの演奏を行う予定。
http://nikkoniko.exblog.jp/
働かない小澤英実(おざわ・えいみ)
1977年生まれ。アメリカ文化研究者・翻訳家。東京学芸大学教育学部専任講師。雑誌『ユリイカ』『舞台芸術』を中心にジャンルレスな執筆活動を展開。著訳書に『現代批評理論のすべて』(新書館、2006)『働かない―「怠けもの」と呼ばれた人たち』(青土社、2006)などがある。
『道の手帖 尾崎翠』に「悪い薬の副作用――尾崎翠と海外文学」を寄稿。
http://d.hatena.ne.jp/amyo/
20世紀破天荒セレブ平山亜佐子(ひらやま・あさこ)
1970年生まれ、エディトリアル・デザインのかたわら、文筆活動や音楽活動などを行なう。著書に『20世紀 破天荒セレブ ありえないほど楽しい女の人生カタログ』(国書刊行会、2008)がある。論文「明治大正昭和 莫連女と少女ギャング団」で藤原書店主催の第4回河上肇賞奨励賞を受賞。
『道の手帖 尾崎翠』に「一九三〇年、武蔵野館第四階彷徨 ―翠漫想―」を寄稿。
http://d.hatena.ne.jp/achaco/
ユリイカ 文化系女子カタログ木村カナ(きむら・かな)
1974年生まれ。アヴァンポップ文学者。西荻ブックマークに2006年の第1回よりスタッフとして参加。シンポジウム「尾崎翠の新世紀 ―第七官界への招待―」(2009年3月27・28日、於日本近代文学館講堂)実行委員。
『道の手帖 尾崎翠』では「12のキーワード」「著書目録および解題」と校正を担当。
http://d.hatena.ne.jp/cachamai/

続きを読む »