第38回西荻ブックマーク:会場変更のお知らせ

2009年12月13日(日)
第38回西荻ブックマーク
都築響一トークイベント
「旅と演歌とデザインと」

すでに多数のご予約をいただいております。まことにありがとうございます。
今後もさらに多くのご予約が寄せられることが予想されますため、当初予定していた今野スタジオマーレから、

こけし屋別館2階

JR西荻窪駅南口から徒歩2分
杉並区西荻南3-14-6
03-3334-5111
http://www.kokeshiya.com/

に会場を変更することにいたしました。

すでにご予約をされているみなさまには変更をお詫び申し上げます。
また、ご予約時にお知らせいただいた連絡先(メールアドレスまたは電話番号)に、会場変更のご案内をさしあげますので、そちらもご確認ください。

第38回西荻ブックマークへのご予約を引き続きお待ちしております。
どうぞよろしくお願いいたします。

西荻ブックマーク実行委員会


「本を売るだけが古本屋の仕事じゃない!?」広瀬洋一(音羽館)×瀬戸雄史(往来座)×南陀楼綾繁

モクローくん トーク 1
「本を売るだけが古本屋の仕事じゃない!?」
12月11日(金)
広瀬洋一(音羽館)×瀬戸雄史(往来座)×南陀楼綾繁

さまざまな人たちのトークを行なう「西荻ブックマーク」。
タイプの違う古本イベントを主催する「わめぞ」。
古本イベントに関わるふたりと、これからの古本屋について語ります。

日にち 12月11日(金)
時間  開場18:30/開演19:00
入場料 1000円(飲み物持込み可)

※ご予約は電話かメールで。
古書ほうろう
03-3824-3388
horo@yanesen.net
(お名前、人数、当日ご連絡できる電話番号をお書き添えください)

» 詳細はこちらから


平山亜佐子『明治 大正 昭和 不良少女伝』

第34回「ガルボのように――1920-30年代東京・モダンガールとしての尾崎翠」にご出演いただいた、平山亜佐子さんの著書『明治 大正 昭和 不良少女伝 莫連女と少女ギャング団』が、12月2日に河出書房新社より発売されます。

平山亜佐子
『明治 大正 昭和 不良少女伝
莫連女と少女ギャング団』

定価1,995円(本体1,900円)
ISBN 978-4-309-24498-3
46 ● 224頁
発売日 2009.12.02
発行日 2009.11.30
【内容紹介】
堕落した書生を成敗せよ! 不良集団の四谷ハート団を率いたジャンダークのおきみ等、明治、大正、昭和を彩った不良少女たちの生態が今明かされる。第四回河上肇賞奨励賞受賞作。

【著者紹介】
平山 亜佐子 (ヒラヤマ アサコ)
兵庫県芦屋市生まれ。文筆家。著書に『20世紀 破天荒セレブ ありえないほど楽しい女の人生カタログ』。2008年11月に本書の第一稿となる「明治 大正 昭和莫連女と少女ギャング団」で河上肇賞奨励賞を受賞。

»詳細はこちらから
河出書房新社|明治 大正 昭和 不良少女伝


赤井都『豆本づくりのいろは』


第12回第1部「はじめての豆本づくり」ワークショップ、第28回「超短編の世界」にご出演いただいた、赤井都さんの著書『豆本づくりのいろは』が、11月20日に河出書房新社より発売されます。

赤井都
『豆本づくりのいろは』

定価1,680円(本体1,600円)
ISBN 978-4-309-27143-9
B5変 ● 96頁
発売日 2009.11.20
【内容紹介】
初心者でも楽しめるシンプルな作りの豆本から、本格派も満足させる糸綴じのハードカバーや革表紙の豆本、和綴じの豆本など10種類の作り方を紹介。豆本好き必携の書です。
【著者紹介】
赤井 都 (アカイ ミヤコ)
豆本作家。2006年国際豆本コンクールで日本人初のグランプリを受賞。翌年連続受賞。個展、グループ展、イベント等で初心者向けのワークショップを行い、ノウハウを伝授している。

»詳細はこちらから
河出書房新社|豆本づくりのいろは

赤井都 小説サイト「赤井戸」

赤井都 小説サイト「赤井戸」

小説雑貨販売言壺

小説雑貨販売「言壺」



ご来場ありがとうございました!(第37回西荻ブックマーク「読むこと・歩くこと・書くこと」)

平出隆×扉野良人

第37回西荻ブックマークでは、平出隆さんと扉野良人さんをゲストにお迎えしました。

お二人はもともと多摩美術大学の教師と生徒の間柄。対談の前半はその当時の回想からはじまり、出逢うきっかけとなった詩学の授業について、共に出掛けた大学主催のヨーロッパ旅行について、お二人にとっての旅することと書くことを巡る姿勢についてなど、ときにユーモアを交えながら語り合っていただきました。とりわけ印象的だったのは、これを師弟対談と名しているが実は師は扉野さんであった、ということ。その証拠に、扉野さんは平出さんに、折にふれて「この本を読むように」と入手した本を進呈されていたそうです。ヨーロッパ旅行の際には、扉野さんがローマの古本屋でエズラ・パウンドの豆本を見つけて平出さんに手渡したことがあったそうで、お二人ともそのことをしみじみ述懐されていたのには類い稀なる美しい師弟関係の一端を見た気がしました。

休憩をはさんだ後半では、現在平出さんが執筆中の新作(『鳥を探しに』12月発刊予定)や扉野さんがゼミ時代に制作した冊子などについて話題が展開し、これからの本の流通のあり方にも言及される刺激的な一幕もありました。また、扉野さんがかねてからたずねたかったという『荒地』の詩人に関する記憶も、平出さんから披露されました。平出さんはその殆どの詩人と相対した機会をお持ちですが、曰く、総じて『荒地』の詩人たちは「投げやり」で「非権威的」であった、と仰ります。扉野さんはじめ客席のみなさまにも特に興味深いお話だったのでは、と感じられました。

しかし、この対談のハイライトは、なんといってもお二人が紡ぎ出す言葉と言葉のあいだに、いくたびも沈黙がおとずれたことではなかったでしょうか。2時間という限られた時間のなかで、ともすれば流れを寸断してしまうはずのこの沈黙は、お二人のあいだではもっとも豊穣な「対話」だったように思えます。例えば大げさに言えば、そこに産み落とされた沈黙とは、偉大なる画家セザンヌが制作のプロセスのなかでキャンバスに出現させた「余白」に匹敵するものですらありました。それを目撃することになった私たちの、なんと幸福であったことか……。

お二人は、師弟の枠をこえ、いずれまたどこかで仕事を共にされることがあるでしょう。今回の西荻ブックマークは、その貴重な仕事の誕生を予感させるに十分なものだったように思います。
最後に、平出隆さん、扉野良人さんのゲストのお二人、ご来場くださった方々、スタッフの方々、その他関係してくださったすべてのみなさま、本当にありがとうございました。心よりお礼申し上げます。

スタッフ:鹿角