盛況のうちに終了することができました。ご来場のお客様、本当にありがとうございました。いつもの手狭な空間に、今回は40名を超えるお客様にいらしていただいたのですが、いかがでしたでしょうか? ふりかえると大竹さんの人間性そのものの、親密さにあふれた場になっていたのではと感じていますが、どうぞみなさんのご意見もお聞かせください。
当日は「この写真がすごい2008」や、次作の掲載候補作品の中から20枚ほどの写真を一緒に観てお話いただくという構成でした。「すごい写真」「すごい被写体」「すごい写真家」を、丁寧かつ簡潔に解き明かして行く大竹さん。フラットな視点からのセレクト・語りかけに、つられてお客様からも感嘆の声や核心をついた質問がとびだします。
後半の質疑応答の場では、写真家の具体的なエピソードなどを交え、「写真のもつ匿名性について」「写真家は職人であってはならない」「スタイルや人間性に振れ幅を持って撮り続けること」など、大竹さんの姿勢の要となる言葉がうかがえました。大竹さんには今後も、トークライブ「カタリココ」などさまざまな場所でお会いできるとのこと、私たちも楽しみにしております。
最後になりましたが、大竹さん、椅子をお貸しくださった吉祥寺「百年」さん、スライドを作成・上映くださった朝日出版社・綾女さんほか、ご協力いただいた多数の皆様がたに感謝申し上げます。
スタッフ:奥園
佐藤泰志「海炭市叙景」映画化決定!
函館の街をモデルにした名作「海炭市叙景」
オール函館ロケ映画として製作決定!
原作/佐藤泰志
監督/熊切和嘉「ノン子36歳(家事手伝い)」
第31回西荻ブックマーク、満員御礼となりました!
明日の第31回西荻ブックマーク、
ご予約が定員に達しましたので、ご予約の受付を締め切らせていただきます。
たくさんのご予約をどうもありがとうございました。
第31回西荻ブックマーク
2009年4月19日(日)
第31回西荻ブックマーク
「すごい写真」を語る
出演:大竹昭子 会場:今野スタジオマーレ 開場16:30/開演17:00 料金:1500円(会場でお支払い下さい)
定員30名 要予約
撮影者のプロ・アマを問わず、大竹昭子さんが「すごい」と感じた写真100枚を選び、それぞれに短文を付けた『この写真がすごい2008』(朝日出版社)。大きな話題を呼んだ同書の2009年度版刊行を前に、収録候補作の紹介などをまじえつつ、写真の不思議さ、面白さについて語っていただきます。
1950年東京生まれ。作家。執筆活動のほかにも、トークと朗読の会「カタリココ」を開催するなど、多方面で活躍中。 著書に『眼の狩人』(ちくま文庫)、『図鑑少年』(小学館)など多数。
書評空間 : 文筆家・大竹昭子の書評ブログ http://booklog.kinokuniya.co.jp/ohtake/
第30回西荻ブックマーク
2009年3月15日(日)
第30回西荻ブックマーク
ダークサイド・オブ・ザ・探偵小説 昭和20年代編
-雑誌「妖奇」をめぐって-
出演:山前譲 会場:今野スタジオマーレ 開場16:30/開演17:00 料金:1500円(会場でお支払い下さい)
定員25名 要予約
昭和20年8月15日の終戦後、探偵小説は復活する。その象徴的作品は翌年の『宝石』に連載された横溝正史「本陣殺人事件」だが、戦前派作家よりも、山田風太郎、島田一男、香山滋、高木彬光ら新人の登場が華々しい。また、センカ紙本で探偵小説が次々と刊行され、無名作家の怪作が乱舞した。だが、出版不況であっという間に、怪しげな新人は消え去っていく。そして昭和30年代初頭、推理小説ブームが訪れ、探偵小説は過去のものとなる。
そんな昭和20年代の荒波のなかでどっこいしぶとく生き残っていたのが、『妖奇』作家だ。昭和22年に創刊され、当時の探偵雑誌が『宝石』以外、次々と廃刊となる中で、『妖奇』は昭和28年までちゃんと月刊で刊行された。最初は名作再録が中心だったが、やがて無名作家のとんでもない作品が紙面を飾っていく。
尾久木弾歩、香山風太郎、華村タマ子、東禅寺明、覆面作家・・・・・・まさに怪しく奇怪な探偵小説満載の雑誌から、探偵小説界のダークサイドを垣間見る。
1956年北海道生まれ。推理小説評論家、アンソロジスト。文庫解説や書誌研究著作も多数。2003年『幻影の蔵』にて第56回日本推理作家協会賞評論その他の部門を受賞。
(探偵雑誌『妖奇』の画像は「ちいさな古本博覧会」ブログより)