「本の楽市@高円寺フェス2012」

本の楽市@高円寺フェス2012

<本の楽市@高円寺フェス2012>
10/27(土)・10/28(日)

“本があると、もっと楽しい、高円寺。”をキーワードに、4つの会場で本に関する様々なイベントが開催される2日間。会場周辺では無料演奏ライブなども開催されます。皆様お誘い合せの上、奮ってご参加、お楽しみ下さい!
【その1】「座・高円寺」(東京都杉並区高円寺北2-1-2 03-3223-7500)
★『本とアートの産直市』
「本の産直市」では、サブカル系、アート系、人文系などを刊行する“ちょっとトンがった出版社”30社以上が集結! アート作家の「幻影玩具型録」やワークショップ、手相占いなどイベントも同時開催。
▽開催日時:10/27(土)12時~19時、10/28(日)12時~17時
会場:座・高円寺/阿波おどりホール 入場料:無料
★シンポジウム『ナショナリズムの誘惑』
【出演者】安田浩一(ジャーナリスト)、木村元彦(ジャーナリスト)、園子温(映画監督)
▽開催日時:10/28(日)11:30開場、12時開演(終了14時)
会場:座・高円寺/ホール2※全席自由 入場料:1200円(座・高円寺窓口で前売り券販売中。当日券は28日午前11時から発売)
【その2】高円寺あづま通り
★『縁台ふるほん市』
縁台並べて、古本並べて「高円寺あづま通り」が古本ストリートになる!
▽日時 : 両日12時~17時
会場:高円寺あづま通り
【その3】庚申文化会館(東京都杉並区高円寺北3-34-1)
★『絵本とアート本 秋の古本まつり』
高円寺を中心にユニークな古本屋が大集合! 古本と紙モノのセール、焼き菓子&岩手のリンゴ産直市も開催。
<出展店>にわとり文庫/東京くりから堂/リズム&ブックス/えほんやるすばんばんするかいしゃ/ポラン書房/茶房 高円寺書林/焼き菓子やねのうえ
▽日時:両日11時~18時
会場:庚申文化会館1Fギャラリー 入場料:無料
<連続トークVol.1>
★「使い捨てにされる「英雄」たち~福島第一原発作業員を取材して」
岩波書店「ルポ イチエフ 福島第一原発レベル7の現場」出版記念企画
【出演者】布施祐仁氏(ジャーナリスト)
▽日時:10/27(土)13:30~16:30
会場:庚申文化会館2F会議室 入場料:500円
◎予約・問合せは「茶房 高円寺書林」※詳細下記
<連続トークVol.2>
★『脱原発とデモ』(筑摩書房)刊行記念座談会「2012年 脱原発デモ その後の展開」
【出演者】鎌田慧氏(ルポライター)、松本哉氏(「素人の乱」)、雨宮処凛氏(作家)
▽日時:10/28(日)15時~17時 会場:庚申文化会館2F会議室 入場料:800円
※企画協力:筑摩書房、週刊読書人(予約・問合せは『週刊読書人』03-3260-5791 info@dokushojin.co.jp)
<連続トークVol.3>
★『ナリワイをつくる 人生を盗まれない働き方』~トーク会&即興ナリワイ制作ワークショップ~
【出演者】伊藤洋志氏(ナリワイ代表)
▽日時:10/28(日)19時~21時 会場:茶房 高円寺書林 入場料:500円
◎予約・問合せは「茶房 高円寺書林」※詳細下記
【その4】高円寺図書館(東京都杉並区高円寺南2-36-25 03-3316-2421)
★『映画上映会』
▽10/28(日)午前10時~『日本一のホラ吹き男(1964年/日本映画)』、午後14時~『シャレード(1963年/アメリカ映画)』 ※無料上映
主催:高円寺フェス2012実行委員会
企画:本の楽市@高円寺フェス2012実行委員会
■ 1~4会場でスタンプラリー;3個以上集めたらくじ引き。
■ 図書カード又は庚申会館と縁台ふるほん市で使えるお買い物券が当たる。
▽詳細は、「茶房 高円寺書林」までお問合せ(「茶房 高円寺書林」東京都杉並区高円寺北3-34-2  03-6768-2412 sabo.kouenjishorin@gmail.com)
本の楽市@高円寺フェス2012

» 詳細はこちらから
http://rakuichi.collabonet-project.com/
http://www.facebook.com/hon.rakuichi2012


ご来場ありがとうございました!(第64回西荻ブックマーク「古本屋 泣き笑い日記」)

第64回西荻ブックマーク

≪嵐を呼ぶ善行さん≫

 台風17号とともに上京されたとも言える、善行堂の山本善行さんと岡崎武志さんのトーク。こんな悪天候にも拘わらず、約70人もこけし屋にお集まり頂きました。お二人は高校の同級生ということもあり、のっけからトークは順調に滑らかに進んでいき、たまに司会の広瀬が質問をはさむという感じでした。

 まず高校時代の出会いの話から善行堂を始めるまでの経緯が語られ、学生服で長髪!の岡崎さん、山本さんの貴重な写真が投影され場内騒然!
 また、大阪の大学なのに何故か京都に下宿して通ったという山本さん、古本とジャズ喫茶三昧で、お金がなくなれば、二人でライオンの歯磨き製品をスーパーで売るという日々だったそうで、あの話術はこの頃に培われたんでしょう。このお二人に「こうてぇな」と言われたら、しゃあないな、買っとくかという気分になりそうです。しかも売上成績は上々で上司から時給を聞かれ、少なすぎるといわれたとか・・・(笑)

 岡崎さんは高校の教員を経て上京、ライターに。一方、山本さんも教育畑。塾講師をされていたが、近くに1年間授業料を無料にするというライバル塾の進出で、2009年3月に辞めることを決意。そこから開店までの3ヶ月が一番しんどかったという。物件を探せど探せどいいものがみつからない。そしていつの間にか足は古本屋へ向いている(笑)。ようやく見つけたのはなんと元タコ焼き屋!天井のペンキ塗りだけは業者に任せて、階段などはご自分で塗装されたとのこと。本がが2階にあるのに、上から塗っていって、取りにいけなくなったとか・・・会場が絶えず笑いに包まれていました。

 岡崎さんによると善行堂の本棚が、まるで善行さんの部屋の本棚の様だったので、ちょっと部屋にいるような気がしたというお話は、このお二人の付き合いの長さ、仲のよさが垣間見えました。また開店初日、数人が外で並んでいたという善行堂、まだ本の値付けがほとんど終わっていなかったとは驚きました。
 善行堂を支える常連客や面白いお客さんのお話もしてくださいました。ブログでもよくでてくるマサキングさんはほんと、すごいですよね。一年に900冊も買ったそうです!またそれだけいい本を常に在庫している善行堂のすごさというのがひしひしと伝わってきました。

 後半では夏葉社の島田さんにもちょっとお話を伺いながら、島田さんと山本さんの知り合うきっかけにも話が進みました。島田さんが『レンブラントの帽子』の営業をしていて、どこの書店でも苦戦していた頃、知り合いが善行堂なら置いてくれるよということで、初めて行ったら定休日。しかし、諦めずに翌日も善行堂に行き、そこから島田さんと山本さんがつながっていったそうです。
 上林暁氏のお孫さん、関口良雄さんの奥様、子息の直人さんもお見えの中、話は『昔日の客』へと進んでいきました。布ばりの表紙で書店がどちらかというと、敬遠したくなるような装丁だけど、返品ありきの本は作りたくなかったという話にいたく感動。また『昔日の客』がまだ夏葉社からでる前、元版を持っている知り合いに山本さんが何度も「あれ、貸して」と借りて読んでいたという話もいい話です。本のつながり、人のつながりって素直にすごいと思わせます。なにかあると上林の本を読みたくなるという山本さん。そういう作家が一人でもいるのはとても尊いことに思えました。

 参加されたお客様には、山本善行さんの似顔絵入り(もちろん岡崎画伯による)古本◎御守が配られました。その御守りの裏には番号がついていて、岡崎さんと山本さんが読み上げられた番号の人には、善行堂セレクトの本がプレゼントされました。更には、そのお守りをもっていけば、音羽館、善行堂の均一で1冊サービス(12月まで)してもらえるそうです!

 本好きな人たちが集まってくれて、とても貴重な嬉しい一日でした。

(ますく堂 増田)