第76回西荻ブックマーク

女子と作文・主婦と労働

日時/2014年1月26日(日)
16:30開場/17:00開演
会場/今野スタジオマーレ
料金/1500円
定員/30名
出演/近代ナリコ・村上潔

新年一回目のブックマークは、「女子と作文・主婦と労働」と題して、文筆家、編集者の近代ナリコさんと立命館大学講師・村上潔さんにご出演いただきます。お二人がそれぞれ追い続ける「女子」と「主婦」をテーマに語り合う刺激的な2時間の対話。
ぜひおいでください!

【出演者より/近代ナリコ】

近代以降の社会においては、〈女〉という枠内に割り振られた存在は、社会に捕
捉されてしまった時点ですでに〈主婦〉なのです。「自立した女性」というモデル自
体が虚構だ、と言ってしまってよいかもしれません。
〈主婦性〉とは、一部の主婦業をする女性たちのみがもつ特性ではありません。
〈主婦的状況〉とは、〈女〉総体に課せられる抑圧と、〈女〉をとりまく諸力によっ
て構成される全体状況を指します。
村上潔「著書を語る 『主婦と労働のもつれ』」 (『書標――ほんのしるべ』405
号、2012・8)

村上潔さんは著書『主婦と労働のもつれ その争点と運動』(洛北出版、2012)
で、これまでさまざまに論じられてきた「主婦」のありようとその「働き」につい
て、主婦である当事者たちが、自分たちを規定するものに向き合い、あるいは乗り越
えるために、どのように考え、言葉をつむぎ、行動してきたかの歴史を描きだしてい
ます。
私がこれまで、「女性の生活と表現」 をテーマに、手芸・料理・読書といった女
の活動ジャンルやそれにまつわる本をとりあげてきたのは、当の女性たちが、それを
どう受容し、させられ、しなくてはならなかったか、ということへの興味からでした。
今年(2013年)夏に出した拙著『女子と作文 Girls Write Alone』でも同様です。
それはいいかえれば、私たちが「主婦的状況」をどう生きてきたかに目を凝らす、ということ
だったと思います。本イベントでは、女性の生活と表現の問題を入り口として、主婦
の問題についてお話をうかがい、あわせて、この問題について考える糸口となる本を
村上さんに紹介していただきます。(近代ナリコ)

■村上 潔(むらかみ・きよし)
1976年、横浜市生まれ。2002年から2005年まで、『remix』誌に映画・音楽に関する
記事を寄稿。その後、『音の力〈ストリート〉占拠編』(インパクト出版会)、
『VOL』誌(以文社)などに寄稿。2009年、立命館大学大学院先端総合学術研究科一
貫制博士課程修了。現在、立命館大学産業社会学部非常勤講師。専門は、現代女性思
想=運動史。著書に『主婦と労働のもつれ――その争点と運動』(洛北出版、2012
年)など。論文に「「三十娘」の利害と「家」の瓦解――資源と威厳の確保をめぐっ
て」(『現代思想』41-12、2013年)など。

■近代ナリコ(こだい・なりこ)
1970年生まれ。ミニコミ誌『modern juice』では、女子の生活と表現をテーマに、手
芸、インテリア、お稽古事、料理書などを特集。編著書に、『本と女の子 おもいで
の1960-1970年代』(河出書房新社)、『ナリコの読書クラブ』(彷徨舎)、『鴨居
洋子の世界』(河出書房新社)、『京おんな モダン・ストーリーズ』(PHP研究
所)、『女子と作文』(本の雑誌社)ほか。


【数寄和】天童大人プロデュースシリーズ第1044回 詩人の聲

「西荻窪 数寄和」では、詩の朗読イベントが定期的に開催されています。
サイトをぜひチェックしてみてください!
http://www.sukiwa.net/

天童大人プロデュースシリーズ第1044回 詩人の聲
出演 大島 龍
日時 1月24日(金)18:30 開場 19:00 開演
会場 数寄和 西荻北3-42-17 お問い合わせ 03-3390-1155 sukiwa.net
会費 予約 2700円 当日 3000円 学割 1500円

» 詳細はこちらから
数寄和 Sukiwa
http://www.sukiwa.net/