第51回西荻ブックマーク

2011年4月17日(日)
ブックトレイラー ワークショップ
「本の予告・紹介動画」制作講座

出演:三輪由美子

会場:今野スタジオマーレ

開場:16:30/開演:17:00

料金:1500円

定員:30名

要予約

本の紹介動画「ブックトレイラー」。

本のCMと言えばわかりやすいでしょうか。

書店のかたすみや、電車内のモニターなど、街角でご覧になっている方も多いのでは?

実は、デジカメやネットにつながるPCさえあれば、簡単に制作、公開できるんですよ。

本好きなあなたなら、きっと人にすすめたい本があるはず。

そのためのシンプルで効果的な方法、ブックトレイラーの作り方を、お教えします!

イベントでは、日本でのブックトレイラー制作を始めた、三輪由美子さんをお招きして、

内外の作品を紹介、さらに実際に制作し、youtubeにアップするまでを、皆さんの前でおこないます。

出版社や図書館など、本に関わる仕事をしている方にはもちろん、

読書指導に携わっておられる学校の先生方にも、ぜひ活用して頂きたいブックトレイラー。

本好きの方、映像に興味のある方のご参加もお待ちしています!

(なお、イベントの収益は、東日本大震災の被災者支援のために活用させていただきます。)

三輪由美子(みわ ゆみこ)
映画製作、映画祭などのイベント、セミナーの企画・運営に関わるかたわら、 2007年ブックトレイラー®の普及と新しい動画クリエイターの発掘を目指しBooktope LLCを設立。
Booktope / ブックトープ http://booktope.com/

ブックトレイラーの実例(Booktope制作)


YouTube – 「ほんわか!」(北尾トロ著) ブックトレイラー


第49回西荻ブックマーク

2011年2月27日(日)
「吉祥寺で出版社を営むということ」
~アルテス、クレイン、夏葉社の場合

出演:
鈴木茂(アルテスパブリッシング)
文弘樹(図書出版クレイン)
島田潤一郎(夏葉社)

会場:今野スタジオマーレビリヤード山崎2階

開場:16:30/開演:17:00

料金:1500円

定員:30名50名

要予約

hand定員に達したため、ご予約受付を締め切りました!!

佐藤泰志再評価のきっかけとなった『佐藤泰志作品集』の図書出版クレイン、音楽関連の書籍を精力的に出版するアルテス・パブリッシング、『レンブラントの帽子』『昔日の客』の復刊で話題の夏葉社。

この3つの出版社はいずれも吉祥寺にあり、大手出版社の苦戦が伝えられるなか、小規模ながらも読者の支持を受けている出版社です。その方々に起業までの経緯や、小さな出版社ゆえのメリットや難しさ、将来への展望などを赤裸々に語っていただきます。

鈴木茂(すずき・しげる)

株式会社アルテスパブリッシング代表取締役。片山杜秀『音盤考現学』『音盤博物誌』が2008年、第30回サントリー学芸賞、第18回吉田秀和賞を受賞。
http://www.artespublishing.com/

文弘樹(ぶん・ひろき)

図書出版クレイン代表。現在公開中の映画『海炭市叙景』の原作が収められた『佐藤泰志作品集』を2007年に出版、佐藤泰志再評価を決定的にし映画化の引きがねになる。
http://www2.ttcn.ne.jp/~crane/

島田潤一郎(しまだ・じゅんいちろう)

株式会社夏葉社代表取締役。2010年、『レンブラントの帽子』『昔日の客』の復刊により、多くの読者から絶賛を浴びた。今年その第三作目が期待されている。
http://natsuhasha.com/


第49回西荻ブックマーク:会場変更のお知らせ

2011年2月27日(日)

「吉祥寺で出版社を営むということ」

~アルテス、クレイン、夏葉社の場合

出演:
鈴木茂(アルテスパブリッシング )
文弘樹(図書出版クレイン)
島田潤一郎(夏葉社)

すでに多数のご予約をいただいております。まことにありがとうございます。
今後もさらに多くのご予約が寄せられることが予想されますため、当初予定していた今野スタジオマーレから、

ビリヤード山崎2階

JR西荻窪駅北口から徒歩1分 モスバーガー横入る

杉並区西荻北3-19-6

03-3390-1095

定員50名

に会場を変更することにいたしました。


より大きな地図で 西荻ブックマーク地図 を表示

すでにご予約をされているみなさまには変更をお詫び申し上げます。

また、ご予約時にお知らせいただいた連絡先(メールアドレスまたは電話番号)に、会場変更のご案内をさしあげますので、そちらもご確認ください。

第49回西荻ブックマークへのご予約を引き続きお待ちしております。

どうぞよろしくお願いいたします。


第48回西荻ブックマーク

ゆき ふふふ

2010年12月19日(日)

今宵、短歌と

出演:東直子(歌人、小説家)
会場:今野スタジオマーレ
開場:16:30/開演:17:00
料金:1500円
定員:30名
要予約
短歌に敷居の高さを感じている方々。そんなことないです。
なぜなら、短歌は……。その魅力を語り、作品に触れ、実作も!?
初心者の方もそうでない方も、今宵、短歌と出会ってください。
水銀灯が消えるまで東直子(ひがし なおこ)
歌人、小説家。歌人集団「かばん」同人。1996年、「草かんむりの訪問者」で第7回歌壇賞受賞。「長崎くんの指」「甘い水」他著書多数。短歌番組『NHK短歌』選者もつとめる。

ご来場ありがとうございました!(第47回西荻ブックマーク「七〇年代は やっぱり劇画の時代だった。」)

第47回nbm

第四十七回の出演者は、七〇年代屈指の劇画誌としてマンガ史に残る「増刊ヤングコミック」の元編集者・橋本一郎さんと戸田利吉郎さんのおふたり。そして、「QJマンガ選書」シリーズなどマンガ関連書籍を数多く手掛けてこられた編集者・赤田祐一さんです。

会場には、編集者、マンガ家、マンガ研究者などを中心に、熱心な劇画ファンのお客様が集まってくださいました。

プロジェクターから「増刊ヤンコミ」の表紙や誌面が映しだされるなか、まずは橋本・戸田両氏の紹介からスタート。

橋本さんは、朝日ソノラマ社員として、「オバケのQ太郎」ソノシートや新書マンガ・シリーズ「サンコミックス」創刊編集長をつとめた後、少年画報社に入社。少年誌の編集部を経て、「増刊ヤンコミ」へ。退社後の現在は、文筆家として活躍されています。

一方の戸田さんは、大学卒業後、少年画報社に入社。「少年キング」で望月三起也などを担当された後、橋本さんが立ち上げた「増刊ヤンコミ」編集部へ異動。雑誌休刊後は「ヤングキング」編集部などを経て、一昨年、少年画報社社長に就任されました。

戸田さんは少年時代に読んだ平田弘史の作品に衝撃を受け、マンガ家をめざした経歴を持ちます。学生時代には貸本マンガ誌に作品を発表したこともあったとか。そんな戸田さんが、「鋭角的」で熱気ある劇画誌を作るべく試行錯誤していた橋本さんと出会い、両者がタッグを組むことで生まれたのが「増刊ヤンコミ」でした。

七〇年代は「ヤンコミ」をはじめ、「漫画アクション」「ビッグコミック」などの青年誌が台頭した時期であり、同時にいわゆる「三流劇画」、エロ劇画全盛の時代でもありました。劇画黄金期と言ってもいい当時を彷彿させる、作家や編集者のエピソードが、おふたりから次々と語られていきます。

原稿執筆中、登場人物になりきっていた平田弘史の迫力。とにかく遅筆で、原稿が真っ黒になるまで下書きしていた山上たつひこの粘り。原稿の遅さに手塚治虫を殴ってしまった他誌の編集者の顛末(橋本さん曰く「手塚さんは暴力に弱かった」!)。そして、鬼才・石井隆の発見と、ポップな老大家・杉浦茂や気鋭の若手・大友克洋が編集部に原稿を持ち込んできた経緯……。

おふたりの軽妙な語り口に、客席からはときおり笑い声も起こります。

さらに、合間に語られた当時の雑誌の制作事情(通常は原稿を写真製版してフキダシ部分に穴をあけ、セリフを活字で組み校正刷を出していたが、原稿が遅い作家に限っては写真植字を使っていたこと)、性表現の問題をめぐる鉄道弘済会や警視庁との軋轢等も、当事者ならではのリアリティに満ちた貴重な証言でした。

「増刊ヤンコミ」には、平田弘史や山上たつひこをはじめ宮谷一彦や松森正など原稿の遅い作家が揃っていました。なぜそんな書き手ばかりが集まったのでしょうか?
「マンガって、その作品にかけた熱量が怖いくらいモロに読者に伝わるんです」と橋本さん。だからこそ「原稿の早い遅いではなく、作品の熱量の高さだけが基準だった」。他誌の編集者が「大人の対応」で遅筆の作家を遠ざけていくなか、逆にそうした作家たちと徹底的に付き合うことで、他にはないパワフルな作品を生み出そうとしたのが「増刊ヤンコミ」だったのです。
「宮谷さんや平田さんといった原稿の遅い、ある意味やっかいと思われていた作家を一手に引き受けたことが、この雑誌を面白くしたポイント」と赤田さんはまとめます。それゆえ、読者のみならず作家の側からも熱心な支持者を多数生みだしたのだ、と。

戸田さんは作家に仕事を依頼する際、必ず腹案を持って臨んだそうです。どんなベテランや人気作家にも「何でもいいから描いてください」とは決して言わなかった。常に編集者として、自分のアイデアと熱意を作家にぶつけていた。つまり、一回ごとの作家との出会いに自分を「賭け」ていた。

それを受けて、「自分の感覚を信じて、非妥協的に相手に向かっていくこと」が何より大事、と橋本さんが応えます。橋本さんもまた、〆切ギリギリになっても、代原(間に合わなかった場合、代わりに使うための原稿)は持たず、「気迫で押して」作家から原稿を取ったそうです。

こんな息の合ったやりとりからも、おふたりが同じ思いで雑誌作りに臨んでいたことがわかります。こうした姿勢があってこそ、今見ても強烈な迫力に満ちた「増刊ヤンコミ」の誌面が生まれたのに違いありません。

休憩を挟むことなく繰り広げられた、約二時間の濃密な劇画談義。最後は戸田さんのご好意で、ご自身で作られた非売品の冊子を希望者にプレゼントするなごやかな雰囲気のなか、閉幕となりました。

何はともあれ、七〇年代から現在まで、マンガへの変わらぬ情熱を持ち続けているおふたりの持続力に驚かされた二時間でした。どんな時代になろうとも、結局本作りで重要なのは作り手の志だけではないか――と、そんなメッセージを受け取った気がします。三十年以上前の雑誌をめぐる内容でしたが、今のマンガにはない劇画の熱気と面白さはしっかり伝わったのではないでしょうか。

なお橋本さんは、現在手塚治虫についての著書を準備中とのこと。これまでとは一味違う手塚論、マンガ論の誕生が期待できそうです。完成を楽しみに待ちましょう!

スタッフ:宮里